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ミステリー好き大学教員の気ままなレビュー

とある私立大学のボンクラ大学教員がミステリーのレビューをメインに気ままに思ったことを書きなぐるブログです。

【映画レビュー】グッド・シェパード (字幕版)※ネタバレあり

 

長い。2時間40分ほどにもわたっており、かつアクションなどの派手なシーンは一切ない。そこにあるのは、一つのミスが死につながるスパイならではのヒリヒリとした緊張感と、諜報活動に人生を捧げた男の崩壊した家庭があるだけだ。そのため、かなり観る人を選ぶ作品という印象だ。

 物語は、CIAの諜報員であるエドワード・ウィルソン(マッド・デイモン)が作戦指揮をとったキューバへの上陸作戦が情報漏えいによって作戦が失敗してしまう場面から始まる。

 

エドワード自身にも情報漏えいの嫌疑がかかるなか、彼のもとに情報漏えいに関する一本のテープが送られてくる。彼は部下にそのテープの分析を依頼し、そのテープの人物と場所の特定を依頼する…

 

というような映画の導入だけど、基本的には、エドワードのこれまでの人生パートがほとんどで、テープの分析作業自体はエドワードの半生がつづられる合間合間にちょこちょこと出て来る程度である。

 

そのため、本作のメインは情報漏えいの犯人探しでは決してない。むしろ、エドワードの半生を描くことを通じて、仕事の性質から家族に何も話せず、また誰も信じられないという過酷な状況で働く男の苦悩を描くことがメインになっている。

 

CIA設立のきっかけなども描かれている点も興味深かったが、国家への忠誠心と家族の間で苦悩し、そして自らの人生においてどちらを優先させるかを決断していく男の生きざまに興味がある人には良いかもしれない。